GEN空間工房 代表 橋上純二氏、高橋開発 高橋竜太氏

「人になじむ、街と住まい」を企業スローガンに、お客様本位の住まいづくり、街づくりに邁進する私たち高橋開発。そんな私たちの理念に共感し、お客様の想いをカタチにしていく頼れるパートナーが建築家の先生方です。各物件のプランニングや設計を手がける先生方を訪ね、住まいづくりへの想いなど幅広い話題について語っていただきます!

高橋:先生にはこれまでに「レオタウン成田」でお世話になりました。今回も同じレオタウンシリーズの「レオタウン枚方コム二ヒルズ」を担当していただいていますが、ここ数年の間に、お客様の住まいに対する"価値観"の多様化が顕著になっていますね。お客様の住まいに対するご期待が高まるのは当社としても嬉しいことです。その反面、ご要望が多様化することで、どこを見据えて商品開発をするべきかがより重要なポイントになってきています。

橋上:おっしゃる通りです。「あんな風にしたい」「こんな使い方ができれば......」というご希望をお持ちのお客様が増えています。しかし、残念なことに"なんとなく"の状態のお客様が多いことも事実です。そこで仕方なく「あらゆるお客様のニーズを満たす物件を」なんていうオーダーになってしまうと、建築家の立場からすれば"お手上げ状態"です。そうなると、少し乱暴な言い方ですが「従来型の、四角い建て売りで良いんじゃないですか?」という話になってしまいます。それではあまりにも寂しいですよね。

高橋開発 高橋竜太氏

高橋:お客様の住まいに対するニーズが多様化していくなかで、従来のように「ハコ」を用意しておけば良いという時代は終わりました。では、どうやって選んでいただくかを考えたときに必要になるのは、そこに住まう方の"ストーリー"を描くことだと思います。例えば、40歳の公務員で年収600万円のご主人。奥様は専業主婦で、お子さんが生まれたばかり。ご主人の趣味はDVD鑑賞、奥様の趣味は料理......そんなところから詳細なストーリーを描いて、「だから、こうなりました」という説得力のある住まいづくりをしないといけませんね。

橋上:少し前に手がけた物件は、ご主人も奥様も20代で、小さなお子様がいらっしゃるご家庭でした。新居を建てるにあたり、奥様から「ホームパーティーが出来る住まいにしたい」という一つのオーダーをいただきました。じゃあ、広いリビングとキッチンがあれば良いのかといえば、そんなに単純な話ではありません。奥様がお友達と語らっている間に、ご主人はお一人でくつろぎたい場合もあるでしょうし、お子様の面倒も見なければなりません。さらに、パーティーを楽しむ奥様や、訪れるお客様の行動や動線も検証してみる必要があります。リビングと隣の和室の間に段差を付けておけば、そこに腰掛けて会話をすることもできるとか、そんな風に小さなストーリーを積み重ねて、住まいに当てはめていくわけです。そうすることで、より具体性を持った住まいになってきます。「誰が、どんな風に暮らすのか」というストーリーがしっかりと定まっていれば、相当なインパクトを持った住まいが生まれると思いますよ。

高橋:具体的なストーリーと、それに基づいたインパクトがないと、住まい選びのポイントは基本スペックだけになってしまいますね。「広々としたリビングです」と言ったところで、「じゃあ、そのリビングは誰が、どんなふうに使うの?」という部分が抜け落ちてしまうと、素晴らしく見えていた住まいが、途端にその魅力を失ってしまうことになります。

GEN空間工房 代表 橋上氏

橋上:スペックということに関していえば、もう住宅のハード面というのは相当なレベルに達していると思うんですよ。そこで比較するというのはナンセンスですよね。やっぱり、重要になるのは、ストーリーであるとか、住まう人に対する配慮といったソフト面だと思いますよ。たとえば、机の高さが「なぜ80cmなのか」ということが、一つのコンセプトとして重要になってくる場面もあると思います。ただ机があるということではなくて、「こういう理由で80cmなんですよ」という話をしっかりしてあげると、お客様にも納得してもらえるわけです。

もう一つ気になっているのは、最近は住まいに関してもいわゆる「工場生産」のモノづくりだと思われているような気がすることです。昔は大工さんが柱一本から手作りでやっていたものが、現在ではオートメーションで作られた部材を組み上げるだけ......といった考えですよね。でも、住まいというのはいつまで経っても人の手で作るものであって、そういう意味では手作りなんですよ。ですから、現代の住宅の中にも"手作り感覚"というのはどこかで感じられるようにしておくべきだと思いますね。住む人が入居後に自分でペンキを塗れるような場所を作っておいたり、庭いじりができるスペースを作っておいたりするのも一つの手法かもしれません。自分で手を動かして、自由に楽しんでもらうことができれば、「これは自分の住まいなんだ」という実感もより強くなるでしょうからね。

GEN空間工房 代表 橋上氏

住まう方々の具体的なストーリーを描くことが、理想の住まいづくりへの最初の一歩という点で、橋上先生と当社の想いが共有できていることが確認でき、とても嬉しく感じられました。次回は、今回のお話の最後に出てきた「手作り感覚」というお話から、西洋と日本の、住まいに関する考え方の比較など幅広い話題を語っていただきます。

インタビュー

建築家 橋上順二氏 直撃インタビュー
建築家 橋上順二氏レオタウン枚方コムニヒルズの一邸一邸は、GEN空間工房の建築家・橋上純二先生により設計されています。

建築家インタビュー